2012年9月24日月曜日
写真小話 No.166
「ところで、あなたはいつ試したの?」
「……先週」
「いつの間に……」
「だって見たら試したくなるだろ?」
「それは分かるけれど、あなたは男なんだから。自分の体格考えなさいよね」
「滑れるかと思ったんだ」
「結局スベったじゃない。話が」
「そう持ってくるか……」
「で、結局滑れなかったのね」
「それどころか」
「階段からオチたよ」
2012年9月22日土曜日
写真小話 No.165
そう言って、私の彼はにっこりと笑った。
信じられない。だってそうでしょう? 人の顔、ましてや自分の彼女に出来るえくぼと、砂浜に出来るくぼみを一緒にするなんて。ありえない。
私はちょっと頭に来た。このまま帰ってやろうかと思ったけど、ここまでは彼の車で来た事を思い出した。それ以外の方法ではどう考えても家まで帰れそうもない。
じゃあせめて一発くらいお見舞いしてやろうかしら。もう一度彼の笑顔を見た時、それが出来ない事に気付いてしまった。
彼の顔に、それは見事なえくぼが出来ていたのだから。
2012年9月19日水曜日
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